チャットボットを導入すれば、業務の効率化が実現!
チャットボットを導入すると、人手をかけずに予約業務を行うことができたり、24時間いつでもユーザーからの問い合わせに応じたりできるため、業務の効率化が期待できます。
なお、チャットボットを導入してその効果を高めるためには、ユーザーがチャットボットに関する知識を持っているかどうか、という点も重要といえます。
なぜなら、チャットボットとは何かを知っている、あるいはチャットボットを利用したことがあるユーザーが多いほど、チャットボットの利用率がアップするためです。
この記事では、チャットボットの認知度や利用率について説明したうえで、自社で導入したチャットボットの認知度や利用率を高める対策についても紹介します。
チャットボットの認知度に関する調査
株式会社ジャストシステムが運営するサイトで、タイムリーなマーケティング情報を「リサーチ」の観点から分析する「Marketing Research Camp(マーケティング・リサーチ・キャンプ)」は2020年3月「人工知能(AI)&ロボット月次定点調査 2019年総集編」(以下、同レポート)の内容を公表しました。
同レポートには、チャットでの問いかけに対して自動的に答える機能を持つ「チャットボット」の認知率に関する調査の結果が掲載されています。
それによると、2019年の時点におけるチャットボットの認知率は71.9%となり、約7割がチャットボットを知っている結果となりました。
チャットボットの認知率は比較的高めであり、広く知られている様子が読み取れます。
チャットボットの利用率について
また、同レポートによると、チャットボットの利用経験があると回答した人は21.7%です。
チャットボットの認知率は約7割と比較的高めであるのに対し、チャットボットの利用経験がある人は2割程度にとどまっています。
次に、チャットボットを利用したことがある人を年代別にみると、以下の通りとなりました。
・10代:38.0%
・20代:29.5%
・30代:22.0%
・40代:22.0%
・50代:15.0%
・60代:12.0%
特にチャットボットの利用が多いのは10代であり、利用した人がある人の割合は4割近くに達しています。また、10代と20代は平均値と比べると利用が多くなっていることがわかります。
30代と40代はともに22.0%で平均値とほぼ同じ数値となり、50代と60代は平均値よりも下回る結果となりました。
チャットボットは、認知率は比較的高いものの、利用経験は低めとなっています。このことは、見方を変えれば、今後、チャットボットが普及する余地は十分にあるといえるでしょう。
いかにチャットボットを利用してもらい、その良さを理解してもらえるか、という点を抑えることが、チャットボットの利用率向上のカギといえます。
参考:ビジネスチャットの利用率
チャットボットと関連のあるサービスとしてMicrosoft TeamsやSlackといった「ビジネスチャット」があります。その導入率を参照してみましょう。
NTT西日本が運営するビジネス情報サイト「Biz Clip」は、日経BPコンサルティングのアンケートシステムを利用し「企業のビジネスチャット利用実態調査 2021」を実施しました。
勤務先でビジネスチャットを導入しているかどうかを尋ねた。「導入している」と答えたのは43.0%、「導入予定なし」が37.6%となった。従業員規模別に見ると、導入比率は99人以下の企業では16.5%なのに対し、1万人以上の企業では73.0%という結果となった。
(引用 Biz Clip)
チャットボットの利用率は2割程度にとどまる一方、ビジネスチャットの利用率は4割を超えており、チャットボットと比べると利用率は高めとなっています。
ビジネスチャットの利用が身近になるほど、チャットの利用に抵抗を感じにくくなると見込まれるため、チャットボットの利用率も高まることが期待されます。
AI音声アシスタントの利用率は10代が飛び抜けて高め
そのほか、同レポートには、スマートフォンなどの機器に問いかけることで適切に回答する「AI音声アシスタント」についての調査結果も掲載されています。
AI音声アシスタントを利用したことがある人の割合は40.8%でした。年代別にみると以下の通りとなります。
・10代:65.0%
・20代:47.0%
・30代:37.5%
・40代:39.0%
・50代:33.5%
・60代:35.0%
30代以上は全て30%台であるのに対し、10代と20代はAI音声アシスタントを利用したことがある人の割合が高く、特に10代の割合は65.0%と高い水準となっています。
年齢層が低いほど、AI音声アシスタントを日常的に使用している様子がうかがえます。
AI関連技術の認知度、利用経験に関するまとめ
ここまで、AI関連技術について、チャットボットのほかにビジネスチャットとAI音声アシスタントについて紹介しました。
チャットボットの利用率、ビジネスチャット、AI音声アシスタントの利用率をみてみると、全体的には若年層ほど高い傾向がみられました。
この結果は、年を追うごとにチャットボットを含めたAI関連技術の利用が広がっていくことを意味します。
現時点における10代・20代は、10年後に20代・30代となりますが、この年齢層がAI関連技術の利用拡大に貢献すると考えられます。
AI関連技術の利用がさらに拡大されれば、今後は、AIに関連した技術であるチャットボットの認知度アップや利用率の拡大が期待されます。
今後の市場動向について
次に、対話型AI市場の今後の動向について、日本国内の市場動向と世界の市場動向についてみていきます。
日本国内の市場動向
矢野経済研究所は2018年8月「対話型AIシステム市場」に関する調査の結果を発表しました。
それによると、2017年時点の市場規模は11億円であるのに対し、2022年の時点では132億円と予想しており、5年間で大幅に上昇する見通しを立てています。
その背景として、2010年代後半は対話型のAIシステムの利用が広がり始めた時期であり、多くの企業において導入が見込まれたためです。
ネックとなるのは、対話型のAIシステムは人間と同様の会話を行うことが難しい点ですが、そのネックが解消されれば、さらなる市場規模の拡大も期待されます。
世界の市場動向
株式会社グローバルインフォメーションは「会話型AIの世界市場(~2025年)」の調査レポートに関する要約を公表しています。
それによると、2020年時点における会話型AIの世界の市場規模は48億ドル(約5300億円)であるのに対し、2025年の時点では139億ドル(約1兆5400億円)に達すると見込んでいます。
今後、企業においてはカスタマーサポートの面でAIを搭載したチャットボットの活用が進むとみられており、それが市場規模の上昇要因になるとみられます。
しかしながら、現状では、AI型チャットボットに対する認知度が高いのは先進国に限られており、それ以外の地域では認知度がさほど高くないといえます。
逆の見方をすれば、先進国以外でもAI型チャットボットの認知度が高まれば、市場規模がさらに拡大することも考えられます。
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キャラクターの採用率はどれくらい?
チャットボットの認知度や利用経験をさらに高めるための対策としては、チャットボットにキャラクターを採用することがあります。
この項目では、チャットボットとキャラクターとの関連についてみていきます。
キャラクターの採用率は半数超
カスタマーサポートに特化したチャットボット・プラットフォームを提供する「りらいあデジタル株式会社」は2020年8月「チャットボットにおけるキャラクターの採用比率に関する調査」の結果を発表しました。
それによると、キャラクターの採用率は52%であり、プロフィールや雑談、口調設定など、ペルソナを設定している割合は44%となりました。
キャラクターやペルソナを設定するメリットは、チャットボットの利用率向上につながる点です。
同社が、チャットボットにキャラクターやペルソナを設定した場合と設定しなかった場合について比較したところ、設定した場合の方がチャットボットの利用率が向上しました。
チャットボットにキャラクターを設定すると、そのキャラクターには名前がつきます。キャラクターを名前で呼ぶことによって愛着がわきやすくなり、キャラクターを通じてチャットボットの認知度が高まる効果が期待できます。
マーケット・リサーチ・キャンプが実施したチャットボットの認知度、利用経験の調査によると、チャットボットの認知度は約7割、利用経験がある人は約2割との結果が出ました。
チャットボットの認知度や利用経験をさらに高めるには、チャットボットにキャラクターとペルソナを設定することが、業界を問わずに効果的といえそうです。
まとめ
調査によると、チャットボットの認知率は約7割と高い一方で、利用率は約2割にとどまっており「チャットボットは知っているが使ったことがない」という人が多くを占めていることがわかります。
しかしながら、見方を少し変えてみると、チャットボットを利用したいという潜在需要を掘り起こすことは十分に可能といえそうです。
例えば、チャットボットを導入する際にキャラクターを設定したり、ペルソナを設定したりするなどして、チャットボットに対して親しみやすい印象を持ってもらうことができれば、利用率の向上は期待できます。 チャットボットを導入すれば、業務の効率化が見込めます。さまざまな工夫をこらしながら、チャットボットの利用率向上を目指しましょう。
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